2020年6月15日販売開始
放牧は牛が牧草を食べ糞尿を草地へかえす、資源循環型畜産です。日々の餌やりや糞尿処理の作業労働が軽減され、購入飼料の削減が期待できます。舎飼より牛へのストレスも少ないと言われ、利用する草地は国土の有効活用にもつながります。その一方で、広大な土地で牛の個体別監視 は大変で、感染症などの疾病や予期せぬ事故などに細心の注意を払う必要があります。
「うしみる」はLoRa通信※を利用した、遠隔で放牧牛を監視するシステムです。 放牧で懸念される脱走牛を早期検知し、崖からの落下など予期せぬ事故の防止に役立てることが可能です。 またしばらく動かないなどの疾病兆候の早期発見に利用することができます。
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※LoRaとはLPWA(Low Power Wide Area)という、
省電力で広いエリアをカバーするコンセプトの無線通信規格の一つです。
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・複数の牧区に放牧された牛をリモートで監視が可能
複数の牧区に 放牧された牛の見回り、監視には多くの時間が必要となります。「うしみる」では管理者がどこにいても、クラウドアプリで各放牧牛の現在位置などを確認することが可能です。離れた牧区にいる放牧牛を目視で確認する時間を大幅に削減することが可能です。
北海道の公共牧場などでは5月に各農家から牛たちが入牧します。月齢別に牧区が割り当てられるケースも多く、必ずしも同じ農家からの牛が一緒の牧区になるとは限りません。月齢の浅い牛にとっては、初めての優劣関係が牛群内で形成されます。「うしみる」は月齢の浅い牛の親和行動や敵対行動、予期せぬ行動をリモートで監視するのにも有効です。
・輪換放牧における移動が容易
輪換放牧は連続放牧に比べ放牧牛にムラなく草を食べさせることができ、草地の荒廃を防止し放牧効果を高めることができます。その一方で牛の移動に大きな労力が必要となります。「うしみる」は個々の牛の位置情報を地図上にリアルタイムに表示することにより、牛群の移動管理を容易にします。
*うしみる首輪の送信間隔により位置情報の送信・表示には遅れが発生します。
・アニマルウェルフェア(AW)の向上に利用可能
うしみるは個々の牛の位置情報により、牛群編成や隣接個体の選択などによる親和行動、母子行動など正常行動の発現確認に利用することが可能です。
・広大な牧区における 捕獲が容易
広大な牧区で霧など悪天候時に、耳標などをたよりに目的の牛を 捕まえるのは簡単ではありません。まして数百頭の放牧牛の中から効率的に牛を捕獲するには管理者の長年の経験に頼らざるを得ません。
「うしみる」はそれぞれの放牧牛の位置情報を地図に表示し、経験の浅い作業員でも効率的に目標の牛に近づくことができます。
・脱走牛の早期検知・追跡
牧区を囲む柵については日常的に点検を十分に行いますが、それでも牛の脱柵への不安は尽きません。特に牧区内の牧草や野草の生育が十分でないような場合、牛は柵外のフキやワラビへ興味が高まり、脱柵につながります。
また牧場管理者は雷の夜などには牛がおびえて脱柵につながらないか気になり、まんじりともせず夜を過ごすことも多いかもしれません。「うしみる」は夜間でも牧場から離れた自宅などから、パソコン・スマホで牛の位置情報などを確認することが可能です。
「うしみる」は ジオフェンス(アプリケーション上で設定した仮想の柵 ) により、脱走した牛を早期に検知することが可能です。また、牧区内にジオフェンスを設定することで、入って欲しくないエリアへの牛の侵入も検知でき、予期せぬ事故の防止にも応用できます。
*うしみる首輪のデータ送信間隔によっては、脱走後時間が経過してからアラートを受信する場合があります。
LoRa通信圏外では脱走牛の位置表示はできません。
・疾病兆候の早期発見
疾病による放牧牛の死亡を避けるためには、 兆候を早めに発見することが何よりも重要です。しばらく動かない牛についてはアラート設定することにより活動量が落ちていることを検知できます。
*「うしみる首輪」にモーションモードの設定が必要。
・草地管理に最適
牧区において放牧牛がどのあたり採食しているか容易に把握することが可能
以下の牧区では10頭の牛群において、すべての牛がほぼ同じような場所で集中して採食を行っていました。
・目視による発情検知の補助ツールとして利用可能
広大な牧区で発情した牛をより分ける際、発情周期・活動量の変化から発情検知をアシストします。
・2020年6月10日現在、本機能は未実装。2021年度以降機能追加予定有
・ランニング費用の削減
「うしみる首輪」との通信方式にLoRaを利用することで、携帯電話網を使う場合に比べ、大幅にランニングコストを削減することが可能です。
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協力:豊頃町農業協同組合 様
うしみる首輪 | |
放牧牛の位置情報をLoRa通信で送信します。
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うしみる首輪 電池式 |
うしみる首輪 電池式 装着例
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うしみる首輪 ソーラー式(2021年2月下旬リリース予定) |
うしみる首輪 ソーラー式 装着例
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うしみる首輪サイズ | 電池式 | ソーラー式 |
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総重量(錘除く) | 約600g | 約360g |
錘重さ | 約570g ※使用しない場合有 | 約570g |
トラッカーの重さ | 約400g | 約80g |
本体(端末)の縦/横/高長 | 11㎝/8㎝/7㎝ | 8㎝/7.9㎝/2㎝ |
ベルト幅 | 3.8㎝ | 3.8㎝ |
ベルト最大の長さ(首まわり) | 約106㎝ | 約106㎝ |
クラウドアプリケーションezFinderBUSINESS | |
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うしみる首輪からのデータをもとに、各放牧牛の位置をリアルタイムに地図上に表示します。
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オプション ソーラー給電機 | |
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電源が取れない場所で、ソーラーでゲートウェイに給電する機器です。 十分な日射量がある場所に設置する必要があります。
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クラウドアプリケーション利用料(※1)
ezfinderBUSINESS価格(2020年6月10日現在)
クラウドアプリケーションezFinderBUSINESS
2020年度ご利用お試し価格
契約期間は 6ヶ月、12ヶ月をご選択いただけます。 ezFinder BUSINESS管理画面よりご購入手続きをされた場合のみ、価格は下記の通りです。 ※ezfinderBUSINESSは、1台の端末に対して1ライセンス必要です。
お問い合わせ先
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弊社では放牧牛管理システム「うしみる」に興味があり実証実験にご協力頂ける公共牧場を募集しています。
期間:2020年7月~11月のうち約1ヶ月
内容:放牧牛に「うしみる首輪」を装着し、放牧牛管理システム「うしみる」評価にご協力頂きます。
募集数:2牧場
参加条件:
・北海道内の公共牧場
・リモートでの放牧牛監視に興味をお持ちの方
・放牧牛に「うしみる首輪」を約1ヶ月間装着することを許可いただける方
・敷地内に通信機器を設置させていただける方
・実証中に得られたデータはシステム向上のため利用する事を許可いただける方
「うしみる」でできること:
・現場から離れていても、放牧中の牛の位置を地図上で確認できる
・位置情報はPC、スマホ、タブレットなどで閲覧可能(ガラケーは不可)
・クラウドアプリ内でジオフェンス(仮想の柵)を設定し、脱柵時にはアラートメールを発信します。
・動きが無い牛を発見しアラートメールを発信できます。
(例:12時間動きのない牛をアプリ上で判別。動かない≒傷病兆候?)
その他:
・牛への「うしみる首輪」装着はお客様にてお願いいたします
・通信機器に必要な電源の電気料金は牧場にご負担いただきます
・スケジュール等の状況により応募頂いた場合にもお断りさせて頂く場合がございます。
・実証実験で得られた情報は弊社内のみにて利用させていただきます