発情検知実験を続けています③

2024626日
 by ノルドマルク

 

放牧牛端末の電池問題を何とか解決し(発情検知実験を続けています①)、加速度センサーからのデータ量が十分であれば高精度で動態判別できる (発情検知実験を続けています②)ことがわかりました。端末にシゴトをさせて発情を検知するという方針も固まりました。

2023年春には発情検知対応の端末も準備でき、実際に放牧牛に装着し実験できることとなりました。アルゴリズムが正しいかどうか確認するためには二つの方法が頭に浮かびました。

 

①つなぎ飼い用の発情検知端末からくる通知と比較する

②牧場の担当者から各牛の発情日時を後日教えてもらう

 

①の方法ですが、つなぎ飼い牛用の発情検知端末は十分に高い精度で発情を検知できるということはわかっています。1頭の牛に「うしみる端末」とつなぎ飼い用端末の両方を取付けて、比較しつつ精度をあげていこうという考えです。たださまざまな限界も浮かびあがってきました。まずつなぎ飼い牛用端末は「うしみる」のように通信方式としてLoRaを採用しているわけではありません。牛舎に非常に近い場所などに制限して放し飼いするとしても、牛の行動範囲が著しく制限されます。牛の活動量も北海道の広大な牧場で活動する牛とは大きく異なるでしょう。また1頭の牛に二つの端末を取付けるため重量が増し、それぞれの端末が正しい位置から移動し加速度センサーの3軸ずれてしまうこともあります。

 

②は実験協力牧場にタイムリーに人工授精を行った日などご連絡いただく方法です。端末の発情検知アルゴリズムと実際の「正解」が合致しているか、試験の答え合わせをしているような心境が毎日続きます。

 


発情検知実験を続けています④に続く


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