2024年 8月 7日
by ノルドマルク
「うしみる首輪」は装着後、個々の牛の活動量を学習します。学習終了後、放牧牛ごとに活動量の閾値を設定し、その閾値を超えると活動量増加アラートを発報します。前にも書きましたが活動量を学習するためには、首輪のフィット感は非常に重要です。首輪がゆるいとどうしても誤発報につながってしまいます。
2023年に実験を開始した時には端末は首右側上部で固定し、錘をつけ何とか端末が移動しないように実験を続けていました。しかし牛舎飼いの牛と異なり放牧牛の活動範囲・可動領域は広く、端末もGPSモジュールを搭載しているので厚みもあるため端末の首上部維持は困難を極めました。そこで今年は錘を使わず端末の顎下固定で、上部固定と同じような結果を得ることができるよう実験を続けています。
放牧牛に首輪を装着する際には必ずゲージに追い込みをかけ、一頭ずつ安全に首輪を装着、点検します。こぶしがぎりぎり入るようなフィット感で首輪を装着しますが、ゲージから出して違う姿勢で牛を確認すると「あれっ?きつすぎる?」というようなことが多々あります。この辺は日々放牧牛を観察されている管理者と相談しながらすすめています。アラート誤発報の可能性は様々で、運用で補うことができるものもあれば、そうでないものもあります。
・首輪のゆるみ
・学習期間中に牛をゲージ内にある程度の期間留め置きした
・豪雨などの悪天候が続いた
・首輪装着前に電源を入れ、倉庫などで保管していた
・高低差の激しい岩山のような場所にある牧場
極端な地形への対応はアルゴリズム変更が必要なのか調査中です。