3G/GPSトラッカーとは

トラッカーとはGPSで取得した位置情報を電話網などで送信し、インターネットで接続したパソコンやタブレットPC、スマートフォンでその位置情報を表示閲覧できる端末です。端末回収後、後処理で軌跡を表示するのではなく、リアルタイムに近い形でトラッカー携帯者の位置情報を表示することができます(通信による遅れなど有)。

リアルタイムに近い形で位置情報を送信閲覧できるだけではなく、地図上にポリゴン、ラインなどを作成し端末がそのポリゴンやライン上に来ると、アラート(警報)を送信することもできます(ジオフェンス機能)。このジオフェンス機能の他に、車両が一定の速度を超えるとアラートを電話網で送信する機能や音声機能があるものもあります。

GPSを利用したトラッカーは通信がGSM方式である欧米でまず普及し始めました。日本の3G方式に合致したモジュールを開発するメーカーも出現し、日本の大手キャリアも主に子供や要介護者、お年寄りの見守り用途で独自製品を開発してきました。近年MVNO(格安SIMカードサプライヤー)の出現により、いわゆる縛りや解約金の少ない柔軟な形でのトラッカー運用が可能となってきました。またこれまで位置情報を閲覧するためのソフトウェアは、業務用であれば多額の開発費が必要でした。しかしブラウザで操作・閲覧するクラウドを利用したWEBアプリの普及により、ソフトウェア使用の敷居も非常に低いものとなりつつあります。

従来トラッカーと言うと子供やお年寄りの見守りのための端末というイメージが強く、携帯電話購入の際に大手キャリアからトラッカーを購入するという形が多かったようです。
しかし格安SIMの普及などにより、トラッカーは業務用途でも急速に活躍の場を広げています。

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毎朝ごみを捨てに行くのに、「何時ごろ回収にくるのか」気になる方は多いのではないでしょうか?
朝9時に回収に来たり、正月明けなどは11時頃来るかもしれません。
そんな時に自宅そばのごみがいつ収集されそうかスマホやパソコンで検索できたら、自治体にとっては付加価値のついた住民サービスと言えます。同様のサービスは除雪車などでも提供することができます。 こういったマーケットは「サービス向上系」と呼ぶことができます。

ピザや食材配達などもこのカテゴリに分類されます。
駆け付け・効率系のマーケットとしては給油車などをあげることができます。
冬の北国では急に灯油がないことがわかり、給油会社にあわてて電話することがあります。
こう行った時にトラッカーがあれば、他の給油車の位置情報も把握できるアプリで最も近くにいるドライバーが給油に駆け付けることができます。

またブラジルの一部の州でストーカー被害にあっている被害対策のためにトラッカーを採用しています。警察にストーカー被害を訴えてきた被害者にトラッカーを24時間携帯してもらいます。
そして被害に遭いそうになった時に、被害者にはトラッカーの緊急ボタンを押してもらいます。
地図リンクのついた位置情報は事前に登録してあるスマホもしくはインターネットで警察本部に送信され、被害者の最も近くにいる警官が、被害者の携帯しているであろうトラッカーの場所に急行するというシステムです。これは駆け付け+見守り系の利用法と言えます。

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リゾート運営会社でもトラッカーは画期的な役割を果たすことができます(安否系)。

たとえばスキー場などでは行方不明者の捜索が頻繁に行われます。事前にビーコンを携行するスキーヤー、登山者も多いですが、電波到達距離に限界があります。
リゾート運営会社が有料でお客様にトラッカーを貸出しすれば、3G圏内である限り、そのリゾート会社は事務所のパソコン内でトラッカー携帯者の位置情報を確認することができます。
また携帯者が緊急ボタンを押せば、音声機能付トラッカーであれば即座に携帯者に電話をかけ安否の確認を行うことができます。リゾート運営会社としてはお客様に安心感を提供することができます。

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営業マンにとってはありがたくないのが、会社としてトラッカーの携帯を義務付けされることです。
しかし経営者にとって、営業マンの営業効率を上げるためにトラッカーは最高のツールであると言えます。
まず営業マンはあまりのんびりした営業スケジュールを組むことができなくなってしまします。また優秀な営業マンの行動パターンを見える化して、会社のリソースとすることにも役立ちます。弊社自身も営業担当にトラッカーを持たせることにより、営業効率が30%ほどアップしたと実感しています。

トラッカーはさまざまな分野での利用が期待されています。ここで最も重要なのは今までのトラッカーシステムと異なり、はるかに少ない投資でトラッキングシステムの構築が可能になったということです。ひとつには通信規制の緩和により、通信費が安くなってきたという事実もあります。しかしそれ以上にクラウドソフトウェアが身近になり、ソフトウェアへの投資額がはるかに少なくとも、トラッキングシステム利用することが可能になったということが言えます。弊社の感覚では2010年当時と比較し、トラッキングシステムは1/5-1/10程度の投資で業務用トラッキングシステムの構築が可能と考えています。


 

業務用3G/GPSトラッカーサイトはこちら

https://www.trackers.jp/

 

▼画像は「TR-313J」
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