旭川市営牧場に続き、斉藤牧場も退牧の時期がやってきました。
これからの降雪に備えてゲートウェイの取り外しを行います。
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この日の気温は最高6℃程度で、作業着1枚ではさすがに寒く感じました。
ただ、去年の撤去日は11月で雪も降っていたことを考えるとまだ耐えられます。
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ゲートウェイやソーラパネル、バッテリー等は回収しますが組んだ土台はこのままにします。
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積雪で多少の歪みが出ることはありますがゲートウェイ設置に影響は無く、また来季にそのまま使用することが出来ます。
旭川市営牧場に続き、斉藤牧場も退牧の時期がやってきました。
これからの降雪に備えてゲートウェイの取り外しを行います。
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この日の気温は最高6℃程度で、作業着1枚ではさすがに寒く感じました。
ただ、去年の撤去日は11月で雪も降っていたことを考えるとまだ耐えられます。
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ゲートウェイやソーラパネル、バッテリー等は回収しますが組んだ土台はこのままにします。
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積雪で多少の歪みが出ることはありますがゲートウェイ設置に影響は無く、また来季にそのまま使用することが出来ます。
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こちら旭川はここ2,3日急に冷え込み、今日の最高気温は6℃でした。旭川市営牧場の牛たちも農家さんのもと帰っていき、広い牧野に牛の姿はもう見当たりません。
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放牧牛の看視に重要な役割を果たしてきたLoRaゲートウェイも降雪に備えて取り外します。
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こちらでは1m以上の積雪がありますが、骨組みは来年のために残しておきます。また来年、元気な牛たちがこちらに戻ってくるのを楽しみにゲートウェイ回収作業をおこないました。
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(現地実習で旭川市営牧場に設置してある弊社の「うしみる」用ゲートウェイ)
8月22日と23日と旭川で開催された「北海道公共牧場会夏季研修会」で発表してきました。
初日は座学で「ヒグマによる家畜被害」や「野生動物対策の電気柵」などについて研修を受けました。北海道におけるヒグマ被害は毎年増加し、生息数は1990年の推定値が5,200頭(中央値)で2020年は11,700頭と倍増しているそうです。今年は特にヒグマの目撃報告が多く、私も2週間ほど前に釣りに行ったときに国道で体長1.8mくらいの熊を見かけました。私の車を見た瞬間に猛ダッシュで横の草藪ににげて行きました。私が釣りに出かける渓流で見かけるような熊は、牛、ひとをみかけると逃げていくような熊が多いです。怖いのは人との距離が近いところに生息している熊だと思います。また食料不足で鹿を捕食するような熊も恐ろしいと言えます。
2日目は旭川市営牧場で、弊社の「うしみる」についての実習がありました。パドックで首輪を装着した牛を見学し、ゲートウェイからの通信距離や高活動量検知についてさまざまな質問を承りました。(→ 旭川市営牧場へのインタビューはこちら)
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当日は電気柵の説明や、6月くらいから悩まされることが多いアブ捕獲システムについても説明が行われました。
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今年の北海道は経験したことのない猛暑ですが、こちら鳥取の夏は北海道とは比較にならないほどの暑さでした。太陽の光がまぶしく、湿度も低いですが焼けつくような暑さです。
そんな中、鳥取県大山近くの牧場にゲートウェイを設置し信号調査を行ってきました。北海道では公共牧場への納品が多く、比較的平坦な地形の牧野で数百~2千頭の乳牛が飼育されているケースが多いです。弊社は鳥取、島根にもお客様が多いですが、こちらでは数十頭の肉牛が、起伏の激しい山地で飼育されていることが多く、ゲートウェイを最適な場所に設置し信号調査を行うことが大変重要です。
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ゲートウェイを山地でも小高い場所に設置しました。
背後の立木をはさんで牛群はA群、B群に分けられています。A群の放牧牛を監視するのは容易ですが、立木背後のB群監視は非常に難しいと感じました。B軍のエリアは立木をはさんで、下り傾斜となっています。牧野の立木から離れた、放牧牛が集まる木の下では通信できることを確認しました。問題は立木裏の低い場所にある水飲み場です。こちらでは過去に近くで牛が脚を取られうごけなくなっていたことがあるそうです。
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立木裏のがけを降り、水飲み場に到着しました。今年は渇水で雨が待ち遠しい状態です。
通常信号調査を行う場合「うしみる首輪」で通信を試みるわけではありません。20分ごとの送信間隔ですので、信号調査を効率的におこなうことができません。LT-501Hという小型端末 を携帯し、効率的に信号調査を行います。
「通信は非常にむずかしいのでは」との懸念がありましたが、牧野の面積が小さいため無事に通信を確認しました。
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信号調査は無事に終了し、来週には30頭あまりの肉牛に首輪がとりつけられます。
お問い合わせをいただき、うしみる(ゲートウェイ)設置のため関東の牧場を訪問してきました。
元台風2号の影響もあってか、牧場内は半袖では若干肌寒いくらいの気温になっていました。
牧野全体は広い&起伏が多く、今回は検証目的で少頭数の利用ということもあり1区画を対象としてゲートウェイ1台の設置を行います。
(起伏が激しいと丘がLoRa通信の遮蔽物となってしまいます)
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設置箇所には単管パイプを埋め込み、そこにやぐらを組んでゲートウェイ、バッテリー、ソーラーパネルを配置します。
放牧地内の設置となりますが、今のところこのやぐらが牛に壊されたことはありません。
他牧場の話によると、最初はやぐらに興味を示して近寄って来るものの、そのうち特に気にすることも無くなるようです。
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↑設置後
ゲートウェイ設置後はLT-501H対象範囲の通信確認を行います。
この端末はデータの送信間隔を最小10秒に設定出来るため、歩きながら繋がりやすい、繋がりにくい箇所を特定することが出来ます。
今回対象とした牧場の一部区域内ではおおよそ全ての箇所で通信を確認することが出来ました。
現在うしみる首輪1号はキャンペーンを行っており、通常よりも安価にレンタルすることが出来ますので、お見積りのご相談や不明点ございましたらお気軽にお問い合わせください!
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さわやかな春風が吹くヌプカの里ふもとの牧場にも、夏季放牧の時期がやってきました。士幌町の新田牧場様では弊社の「うしみる首輪」をご利用いただき5年目となります。LoRa方式ゲートウェイ3台を高所に設置しているため、広大な牧野にいる500頭以上の牛ともうまく通信を確保できています。本年から「うしみる首輪2号」をご導入いただき、高活動検知の実験にもご協力いただいております。
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こちらの牧場では濃い霧で、目標の牛を捕獲に困難が伴うことがおおかったとのことです。まず朝一番で事務所のPCで目標牛(発情牛)の位置をおおよそ確認してから、牧野に向かうのが日課とのことでした。
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旭川市営牧場でもゲートウェイの設置を行いました。
現地の事務所や牧場内には桜が咲いているものの、向かう道中の道路脇にはまだ雪が残っています。
ゲートウェイの設置作業は足元の有刺鉄線に注意しながら行い、パイプの台座は冬季間そのままにしていましたが、特に大きく破損すること無く引き続き使用しています。
昨年に引き続きこちらの牧場では高活動量検知システムの検証にご協力いただいており、今年は40頭程度の入牧になります。
去年より少なくはなりますが、元気に牧野を歩く牛たちの姿を見るのが楽しみです。
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今年になってから降雪が少なかった旭川周辺には、早めの春がやってきました。牧場は夏季放牧を1週間ほど前倒しするところもあり、こちら 斉藤牧場 も早めのゲートウェイ設置となりました。こちらは小高い山にある牧場ですが、冬の間パイプを利用した台座はそのままにしております。雪がソーラーパネルを設置する上部くらいまでの深さとなりますが、たいした錆もなく引き続き台座を利用します。
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パイプ打ち込みなど台座組の作業が無いので、ゲートウェイ組上げは2人で30分強で終了します。こちらでは4月末から10月末までの6カ月間の夏季放牧となります。あと1週間で、草を食み高低差のある草地を元気に歩き回る牛たちの姿を確認できるはずです。
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斉藤牧場は旭川にある民間牧場で、公共牧場と異なりこの辺りでは夏季放牧が最も長くおこなわれる牧場の一つです。こちらの牧場は1947年に開拓団員の一人が割り当てられた岩山を切り開いて作った牧場です。牛たちは大自然の中で生活し、アニマルウェルフェアの達成度が最も高い民間牧場のひとつです。北海道としては最も長い夏季放牧期間を経た牛たちも、首輪がはずされゲートウェイ撤収の時期がやってきました。
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晴れの天気予報にも関わらず、急に雪が降ってきました。
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山を登り降りしていた牛たちが全くいなくなり、雪が積もった草地は寂しいものです。
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かなり雪が積もりますが、骨組みだけは残しておいてもだいじょうぶです。また来季も元気に草を食む牛たちの姿を見るのが楽しみです。
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こちら旭川市営牧場も秋が深まり、ご覧の通り牛たちは全くいません。夏季放牧期間が終了しすべての牛たちが農家に帰っていきました。
公共牧場により冬の間もゲートウェイを取付けたままにしている牧場も多いですが、こちら旭川市営牧場では、すべての牛が退牧した後にゲートウェイとアンテナ、ソーラーパネルを取り外します。旭川市営牧場は江丹別地区にあり雪は旭川市内より多いですが、台座はそのままにしておいて翌年そのままゲートウェイを取付けています。取付け、取り外しに1時間もかからないような作業です。
元気に草を食んでいた牛たちがこの広い草原にまったくいなくなると、少し寂しい気持ちになります。来年の入牧時期が待ち遠しくもあります。
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★「うしみる」専用サイトはこちら
https://www.ushimiru.com/
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こちら旭川では秋も深まり、朝は5℃前後で暖房が恋しい季節がやってきました。
旭川市内にある旭川市営牧場では今月上旬に退牧作業が完了し、牛たちは農家に帰っていきました。こちら斉藤牧場でも草地に枯葉が降り積もるようになりましたが、民間牧場である斉藤牧場では雪が降り積もる冬直前まで、牛たちは草を食み早朝と夕方に牛舎に戻るという生活を続けます。
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5月下旬に入牧してきた牛たちですが、退牧の季節がやってきました。ここ旭川市北部にある牧場では、短い夏を広大な草地で過ごした牛たちが酪農家の元へ帰っていきます。5月下旬から10月上旬と4カ月間ちょっとの期間でしたが牛たちは一回り大きく、足腰も強くなったように見えます。
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弊社ではこちらの牧場で4カ月間、発情検知の実験をさせていただきました。この牛たちにしばらく会えないと思うと、少し寂しくもあります。
幕張メッセで開催された、ネプコン・ジャパンを見学してきました。本展示会は製造装置や材料、電子機器の展示会で、弊社と取引きのあるお客様が関連製品を展示されているため訪問しました。
今回訪問したのは発電技術を展示されている東海理化様です。
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今回は弊社の放牧監視システム「うしみる」で使用されている「うしみる首輪」でのナノチューブ発電技術の利用です。放牧牛監視で最大のハードルは「電池のもち」です。データ送信間隔にもよりますが最低でも6カ月はデータ送信し続けなければなりません(現在の「うしみる首輪2号」では5年間利用可)。現場での実証実験が必要ですが、この技術が利用可能になれば、今まで最も難しい課題のひとつであった、希少野生動物の追跡などにも利用できると思います。
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さまざまな展示会でお見かけするソラコム様もSoracom Airの顧客利用例など展示されていました。
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2024年8月22日と23日に開催された北海道公共牧場会の研修会に参加しました。アニマルウェルフェアや牛ウィルス下痢などについて専門家からの発表、講習などがありました。翌日は施設に木材ふんだんに使った釧路市牧場の視察を行いました。
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弊社も放牧牛監視システムの発情検知システムの開発状況について発表してきました。
「放牧牛の発情検知システムについて」は こちら
早朝にニジマス釣りにでかけ、52cmの大物をフライフィッシングでゲットしました。
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7月24日、私の自宅近所の旭川市江丹別では24時間降水量が200㎜を超え、観測史上最大でした。農道の閉鎖などもあり、市内では高速道路も閉鎖しJRの特急も運休などがありました。そんな土砂降りの日に、当初から予定していた東京からの研究員の方が市内の斉藤牧場見学に来られました。
斉藤牧場は1950年代に山形市から旭川開拓団に加わった斎藤晶氏によって切り開かれた牧場です。牧場といっても当初は笹だらけの岩山だったそうです。面積は130haで東京ドーム28個分にあたります。この起伏の激しい牧場で牛たちは早朝と夕方に牛舎に戻ります。この大雨警報が発表された早朝も牛たちはリラックスした様子で、牛舎内で搾乳の順番を待っています。私たちが近づいても特に警戒する様子はありません。
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斉藤牧場では雌牛は生まれて2年以上たったのち、自然の中に放たれた雄牛と自然交配を行います。雄牛は2頭飼育されています。通常弊社では社員が牛に近づく場合(特に雄牛)、けがなどしないよう細心の注意をはらうよう指示しています。ところがこちら斉藤牧場では、雄牛に近づき「うしみる首輪」の締め直しを行っても、雄牛はおとなしくしています(上記写真)。
発情、妊娠、出産、搾乳、乳量調整など人間の希望するスケジュールで管理されていないせいか、斉藤牧場の牛は明らかにリラックスして日々を過ごしているように感じます。斉藤牧場の牛は大変寿命も長いとのことです。
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早朝の搾乳を終えた牛たちもさすがに記録的な大雨で驚いたのか、草地に向かう足が今日は大変重いようです。
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牛がかろうじて通れるような細道も牛たちは、お構いなしに突き進んでいきます。広大な牧場の中にところどころ小川が流れ、小さな水たまりも点在しています。
草を食み、反芻し、横たわり、小さな池で水を飲み搾乳のため牛舎に戻る。こちら斉藤牧場では今日のような記録的豪雨の日でも「自分たちなりの」行動様式で、日々ストレスとは無縁な生活を続けています。牛たちは自由に生活しているように見えますが、広大な山地牧場の急勾配で足を滑らせ、命を落とす牛もいます。誕生から死を迎えるまで、牛たちの行動要求にそった飼育方法・・・こちら斉藤牧場では真のアニマルウェルフェアが実践されていると感じます。
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それぞれの牛に取付けた「うしみる首輪」は、装着後に学習を開始します。したがって学習期間は通常の放牧時と同じような環境で牛は行動している必要があります。電源を入れた後に倉庫に「うしみる首輪」が放置されていたり、電源をオンにして牛がつなぎ飼いの状態では、正しいアラートが発報されません。
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端末の取付は上図の通り、電源ボタンが右耳方向に顎下に取付ける必要があります。実験牧場でも逆向きに装着されているものがあり、こちらで検知でき後で装着向きを変えていただきました。また首輪にゆるみがあると誤発報の原因となります。この辺の「装着フィット感」がむずかしいところではあります。
各牛の各動態に費やした単位時間あたりの秒数、その日の動態別累積秒数なども表示されます。このあたりの精度も現地で牛の動態をビデオ撮影か筆記で記録し、端末から送られてきたデータと答え合わせをしなければなりません。
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7月も中旬となってきましたが、2023年から続けてきた実験もまだまだ「やり残し」があります。「放牧牛の動態判別、発情検知」という難しい課題ではありますが、牧場での実証と課題の発見、現場からのご要望をシステムに反映することが重要と感じています。引き続き実験牧場にご協力いただき、精度を高めていく所存です。
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そもそも放牧牛に取付ける端末は以下の要件を満たしていなければなりません。
1.放牧牛の激しい動きに耐えうる頑丈な端末をつくること
2.電池が長持ちすること
これを実現するまで4年近くかかっています。最難関は「3.遠くにいる牛の発情を検知できること」です。大きな課題と解決法についてまとめてみます。
①動態判別行うために十分なデータを遠くの牛からゲートウェイに送信できない>端末にシゴトをさせ、少ないデータで動態を判別できるようにする
②つなぎ飼い牛と異なり放牧牛の動きが激しく、端末を首頂部右横に固定できない>顎下でも動態判別できるようにする。錘も不要なので牛への負担が少ない
➂肉牛、乳牛、放牧されている場所、牛群タイプによって牛の動きは異なる>各端末に学習期間を持たせ、各端末が装着されている牛の「基準」を持つようにする
現在台湾3カ所、日本国内4か所の牧場での実験を続けています。日本国内の実験牧場の牛に取付けた端末が発情検知すると、私(実運用では牧場管理者)にメールが届きます。アプリ上でも発情可能性を位置情報とともに表示します。検知率を高めることはもちろんですが、2023年より実験をつづけるうちに、さまざまな問題も浮かび上がってきました。
・ある牛に取付けた「うしみる首輪」を一か月後に別の牛に取付けた場合、過去の学習データはどうなるのか?
・「うしみる首輪」を取付けてから一定期間その牛を牛舎にとどめ、その後草地に放った場合はどうなるのか?
・首輪を装着する際に装着する人の個人差により、ゆるめに取付けてしまった場合はどうなるのか?
・発情の有無にかかわらず、PG*投与により発情誘引を行った場合も正しく検知できるのか
*投与することにより黄体を退行させ、発情を誘起する
どうにも解決できない問題もありますが、運用や改良で解決できる課題もあります。
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発情検知機能の開発にあたり、発情アラートが正しかったかどうか答え合わせをするために、各牧場の担当者に協力をお願いすることになりました。この「答え合わせ」も各牧場の事情に合致した形でお願いしなければなりません。
ある公共牧場は頭数が少なく、午前、午後と比較的決まった場所に牛がいるため、アラートがあればすぐに確認に行っていただくことが可能です。しかし700頭弱など頭数も多く、広大な草地に牛が散らばっている場合、目視ですぐ確認をお願いすることはできません。定期的にリストをいただいて正誤を後日確認することにしました。
発情検知のシステムは、まず端末の自己学習から始まります。平坦な川べりにある牧草地で生活する牛と、開拓団が切り開いた岩山のような牧場にいる牛、島などでほぼはなし飼いの牛がそれぞれ同じような「動き」であるわけではありません。肉牛と乳牛でも動きは異なるでしょう。各端末は個別に自ら「基準」を設定しなければなりません。端末はその基準もとに「アレ?この牛今日は動きがちがうんじゃない?」と自分で判断してアラートを発報しなければなりません。海外のシステムでは牛群ごとに基準を設定しているものも見かけます。
各牛に「うしみる首輪2号」取付け後、学習期間を経て端末は初めて各牛の「動き」の監視を始めます。台湾メーカーは台湾の牧場で実験、弊社は日本で実験をしてお互いの実験結果、要求などをすり合わせ、ファームウェアを改良していきます。ファームウェアのアップデートは上記写真のようにBluetoothでスマホから行います。本番では一度牛に取付けた首輪をそうそう簡単に取り外すことはできません。「答え合わせ」が不正解だった場合、どこに原因があったのか調査も必要となります。
今年の夏季放牧終了までシステムの改良は続きます。
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放牧牛端末の電池問題を何とか解決し(発情検知実験を続けています①)、加速度センサーからのデータ量が十分であれば高精度で動態判別できる (発情検知実験を続けています②)ことがわかりました。端末にシゴトをさせて発情を検知するという方針も固まりました。
2023年春には発情検知対応の端末も準備でき、実際に放牧牛に装着し実験できることとなりました。アルゴリズムが正しいかどうか確認するためには二つの方法が頭に浮かびました。
①つなぎ飼い用の発情検知端末からくる通知と比較する
②牧場の担当者から各牛の発情日時を後日教えてもらう
①の方法ですが、つなぎ飼い牛用の発情検知端末は十分に高い精度で発情を検知できるということはわかっています。1頭の牛に「うしみる端末」とつなぎ飼い用端末の両方を取付けて、比較しつつ精度をあげていこうという考えです。たださまざまな限界も浮かびあがってきました。まずつなぎ飼い牛用端末は「うしみる」のように通信方式としてLoRaを採用しているわけではありません。牛舎に非常に近い場所などに制限して放し飼いするとしても、牛の行動範囲が著しく制限されます。牛の活動量も北海道の広大な牧場で活動する牛とは大きく異なるでしょう。また1頭の牛に二つの端末を取付けるため重量が増し、それぞれの端末が正しい位置から移動し加速度センサーの3軸ずれてしまうこともあります。
②は実験協力牧場にタイムリーに人工授精を行った日などご連絡いただく方法です。端末の発情検知アルゴリズムと実際の「正解」が合致しているか、試験の答え合わせをしているような心境が毎日続きます。
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3軸加速度センサーによる 最初の一歩の実験 が終わりました。
3軸加速度センサーの十分なデータ量があれば牛の動態を高精度で判別できるということがわかりました。LoRa通信でのデータ送信量を少なくするために、3軸を合成軸などにするとすぐに精度は落ちてしまいます。人の背中に装着した加速度センサーなどとは異なり、牛の首では人の腕時計に内蔵された加速度センサー同様、オリエンテーション(軸の方向)が容易に変わってしまいます。つなぎ飼いの牛用端末は薄型で首上部に固定しやすいものが多いです。またつなぎ飼いなので動きも限られます。しかし放牧牛用端末ではGPSモジュールなども内蔵しているため厚みもあり、顎下に錘をつけても牛によっては端末が徐々に顎下の錘に近づいてくることがありました。首輪の形状などで物理的に解決しようとしてもなかなかうまくいきません。
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当初は左画像のように首上で端末を固定していました。錘も必要でした。現在は錘なしで顎下に取付けています。電源ボタンは右耳よりにくるように取付けしています。この取付け方で同じような精度での発情検知を目指しています。
「うしみる」の発情検知では端末がシゴトをしてLoRa通信による制限を補っています。20分毎に位置情報を送信して、電池が長持ち(「うしみる首輪2号」では5年間)するためには、放牧牛に取付けた端末がシゴトをしなければなりません。具体的には端末自信が「あれっ?いつもよりこの牛、活動量が増えてきたな・・・。」と思い、ある基準を超えた時に自らアラートを発信しなければなりません。