斉藤牧場で放牧期間が終了しました

2022年11月16日
by ノルドマルク

 

雪虫も飛び始め、こちら旭川近郊も朝の寒さが厳しくなってきました。他の公共牧場様同様、弊社が実験で利用させていただいている 斉藤牧場 でも、牛の放牧期間が終了し機器の撤収に行ってまいりました。

斉藤牧場ではできるだけ自然を残した山地で、牛たちにとり自由度の高い形で放牧を行っています。牛たちは早朝に自ら牛舎に戻り搾乳を受け、また自ら草地に戻り草を食み、横臥しまた夕方には牛舎に戻りす。旭川市も雪がちらつくようになり、牛たちは4月上旬まで、長い冬を牛舎で過ごすようになります。

 

弊社では斉藤牧場の約25頭の牛に「うしみる」首輪を装着し実験に協力いただいています。本年度は牛舎にビーコンを取付け、牛たちが牛舎に戻りビーコンと紐づいた時に牛が戻ってきたことがわかるような機能の実験をしました。九州南部の島々などで自由放牧をされているような農家さんには役に立つ機能と思います。また加速度センサーによる発情検知の実験を行い、3軸加速度センサーで行動量が著しく上昇した際にアラートが来るよう仕組みを実験しています。牛舎飼いの牛と異なり、放牧牛では携帯電波の無いような3-4km離れた場所においても、牛のデータがゲートウェイに届かなければなりません。離れた場所から3軸加速度データ10Hzなどの生データをそのまま送信し、6カ月間以上電池が持つような、牛に装着できるような端末を開発することはできません。実際の牧場で使えるようにするためにはさまざまな「工夫」が必要となってきます。

 

 牛たちの退牧シーズンを迎え、弊社では現在「うしみる」をご利用いただいている農家さん、JA様、研究機関の方々にアドバイスをいただくために聞き取りをさせていただいております。来年度さらに「うしみる」を使いやすくすることができ、放牧業にいくばくかの貢献ができれば幸甚です。