夏季放牧期間が終了しました その3

 

2020年12月4日
by ノルドマルク

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「うしみる」採用のお客様が導入にあたり最も期待されるのは脱柵検知機能です。放牧牛が脱柵する理由はさまざまで、以下のような原因をお聞きします。

 

・放牧地に慣れていない入牧直後の不安定な時期
・牧草が不足し牧柵外へ餌を求める時期
・雷など突発的な事由による瞬間的な行動
・牛が牧柵付近で密集し牧柵外へ押し出された

 

「うしみる」運用前に「このエリアから出たらアラートを送る」という設定を有効にするために、地図上にジオフェンスを設定します。これにより脱柵アラートを受信することができます。
しかしここでも電池の問題があります。夏季放牧期間中6カ月間連続動作するために、データ送信間隔は20分と設定しています。万が一、位置情報送信の1分後に牛が脱柵した場合は、19分後にしかアラートは送信しません。牛の速度X19分間で牛が到達するような範囲を捜索することになります。もちろん柵外でも「うしみる首輪」がゲートウェイに位置情報を送信するようなLoRa通信圏内に牛がとどまっている場合は、牛の現在地をほぼ正確に把握することができます。

脱柵は近隣の住民に不安を抱かせたり、車両を止めてしまったりといった実際に迷惑をかけてしまうようなケースにもつながりかねません。牧場作業員の方たちは毎日柵の破損がないかチェックされています。それでも嵐や大雨、雷がなる夜などは「牛たちはどうしているのか・・・」と気にされているようです。「うしみる」を導入された牧場、実証実験に参加された牧場からは、「悪天候時でも牛群の場所などを自宅からでも確認することができ安心できるようになった」というお言葉をいただくことが多いです。

 

その4に続く